さて、新学期がはじまりますよ。
読み聞かせボランティアさんのひと時のお休みも終わります。さぁ本探しも再開ですね。
私は、13年目にもなるとワンパターンになってきています。
でも、このパターンを作ってしまうと、案外ラクなんです。
私の珠玉の絵本を紹介します。数少ないですよ~
ウエズレーの国
夏休み前に読むのをおすすめします。3~4年生の推薦図書になってるようですが、高学年にも、いや高学年にこそバッチリかも!「隠れ家作ったことある?」とか「自分でなんか作ってみたことある?ウェズレーみたいに」とか声掛けをすると、みんなが聞くぞ~って体勢に変わるから不思議。読んだ後は、思い思いに感想が飛び出してきますよ~
8~10分 夏休み前にどうぞ。
ウエズレーの国 ボードブック – 1999/7/1
ポール・フライシュマン (著), ケビン・ホークス (イラスト), Paul Fleischman (原名), Kevin Hauks (原名)

ウェン王子とトラ
学年末とかに読むといいかもしれません。少年の成長記です。絵も素晴らしく、あっという間に物語の世界に引き込まれます。長編小説を読んだような読後感。教室がシーンと静まり返るので、声掛けはいりません。読んでる私が声を詰まらせないようにだけ注意(汗)
8分 学年末とかにどうぞ。
ウェン王子とトラ 大型本 – 2007/6/16 チェン ジャンホン (著), 平岡 敦 (翻訳)

酒呑童子
これは声掛け次第で集中力が変わりますよ。鬼滅の刃の鬼舞辻無惨のモデルなんですって紹介するとグンっと聞く体勢に変わります。言葉が難しいけど、物語自体は単純明快で、テンポも良いです。マンガを読んでたら、もうちょっと酒呑童子頑張ってほしい展開ですが。。。
少し鬼滅の刃ネタで、お話をしたら10分くらいでちょうど良い尺かもです。
7分~8分
酒呑童子 改訂 (京の絵本) 大型本 – 1999/11/1
舟崎 克彦 (著), 下村 良之介 (イラスト)

王様ライオンのケーキ
副題が「はんぶんのはんぶん ばいのばいの おはなし」ってなってるだけあって、算数のお話なんですが、物語がおもしろくて、生徒たちはお話に夢中になります。
動物たちが招かれた食事会で、大きなケーキを一人ずつ自分の分を取って回すんですけど、一番目がいきなり半分取るんですよ。次が「じゃぁ私も半分」ってどんどん小さくなっていくんだけど、これ同じ「半分」なのに、絵で見るから、すごい不公平なんです。最後のアリに回ってきた時には・・・
つづく後半は逆の倍のお話に。
こういう本って1人で読まないんですよ~。
きっと読み聞かせの時にみんなで読むのが良いんです。
算数得意な子が大きい声で我さきに答えを言う。釣られて負けまいと考え出す。発表しなくってもそれぞれが真剣に考えだすんです。先を読んでドンドン。
物語自体もおもしろいし、大型絵本で絵もきれいで見やすい。
一緒に招かれた動物の下品さや強欲さ、アリさんの上品さと堅実さ、そして、それをちゃんと見ている王様ライオン。全部が納得いく設定や展開でスッキリする物語。
8分です。
王さまライオンのケーキ はんぶんの はんぶん ばいの ばいの おはなし 単行本 – 2010/4/16
マシュー・マケリゴット (著, イラスト), 野口絵美 (翻訳)

とべバッタ
短い絵本ですが、侮るなかれ。すごく深いのです。低学年で読んでもいいのですが、高学年でこの本の真価が発揮されるのではないかと思っています。
いつもビクビクと小さな茂みに隠れ住んでいたバッタがある日決意します。
茂みを飛び出して、いろんな危険に会いながらも自力で克服して、広い世界に飛び立っていくのです。
低学年では、バッタの活躍を喜んで聞いてくれます。
でも、これを自分ごととして、変換して受け止めることができるのは高学年になってからなんじゃないかな~と期待して、毎回読んでいます。
物語に勢いがあり、短いので、集中して聞いてくれますよ。
5分
とべバッタ (田島征三) ハードカバー – 1988/7/1 田島征三 (著)

ぼくがラーメンをたべているとき
九州では修学旅行に長崎に行って、原爆慰霊碑なんかを回って平和授業を受けると言う学校が多いです。私は、修学旅行の前に読んでる本です。
私は、いかにもな戦争関連絵本は得意じゃなくって、読めないのです。読み伝えるのは大切なことなのですが、朝の読み聞かせ、朝の始まりに重いお話もどうかと思い、コレを読んでいます。
日本に住む普通の小学生がラーメンをすすっている。すぐに自分と置き換えられます。
そんな日常生活を送っている同じ時間で、自分と同じような人間がどうしているかって言うことを短い言葉と絵で見せてるのです。
そこに何も余計なことは書いてなくって、事実をそのまま書いてるだけ。
なんだけど、教室がシーンとしているのは、それぞれがみんな頭の中でリアルにイメージしようとしているんだと思っています。たんたんと物語は終わりますが、最後にパチパチと少しずつ拍手が出てきて、ハッとしてみんなが手をたたくって感じかな。
重くなりすぎないけど、考えてしまう良い塩梅の絵本だと思います。
3分
ぼくがラ-メンたべてるとき 大型本 – 2007/8/1 長谷川 義史 (著)

ほかにも沢山読んだんですが、反応が良かったりするのだけピックアップしてみました。
また、思い出したら、追加していきますね。