支援のきっかけ、圧迫骨折が一番多い?
女性の圧迫骨折は本当に非常に多いですよ。骨粗しょう症が原因です。
一時期、新規利用者の担当者会議が立て続けに3件あって、全員80代女性、圧迫骨折での入院。
リハビリ後に退院したものの痛みで思うように家事ができず、また家族の継続的な支援は難しく、初めての介護申請となるケースばかりでした。
お母さんの介護度はどのくらいになるの?
介護申請をして、介護認定が下ります。介護度ってわかりますか?
介護度が軽い方から、要支援1、2、要介護1、2、3、4、5 となります。
圧迫骨折だけで介護認定を申請した場合、要支援1~要介護2程度になることが多いですが、個人の状態によって異なります。
もともと自立していた人が一時的に動きにくくなった場合、軽度認定(要支援1~要介護1)になりやすいです。
「自立できるが痛みがある」という状態が一番多いですが、この状態は軽度にあたります。
前出の圧迫骨折された3人は、それまで自立した生活が出来ていた状態でのケガでしたが、みなさん要支援が下りています。腰以外は特に問題がなかったようです。
お母さんは何が出来て、何が出来ない?
「自立できるけど痛みがある」中で、何が出来ない、もしくは危ないのでしょうか。
掃除支援
掃除が痛くてできないと言われる場合が多いので、週に1回の掃除支援が多いですね。
※家族と同居の方は、本人の部屋しか掃除できません。共用部分(トイレ、お風呂、居間、台所)は基本は出来ません。ただし、ご主人や家族が要介護状態の場合はその限りでありません。
買い物ができない
①要支援の場合、買い物代行はできません。(※可能な地域もあります。お住まいの地域の地域包括支援センターに確認を。)
②要介護の方は、訪問介護の買い物代行を利用する。
③生協、ネットスーパー、宅配弁当などを利用する。生協やネットスーパーは、本人が出来ないことが多いです。子供が代わりに注文してあげているお宅もちらほらいらっしゃいます。
④買い物やお出かけは出来るが、重い物が持てない場合、スーパーのお荷物配達サービスを利用する。
お風呂が怖い
まずはお風呂でこけないように手すりをつけるなどしてお風呂の環境整備をしましょう。介護保険を使って住宅改修をしたり、レンタルで補助具をつけたりすることもできます。
①要支援の場合は、入浴支援できないので、掃除支援の中に見守りを加えてもらう。
(※入浴見守りは、声掛けや入浴準備などで、基本一人で入れる方のみ。)
(※入浴支援できる地域もあるかもしれません。お住まいの地域の地域包括支援センターに確認を。)
②要介護の場合は、入浴支援を頼む。一回当たりの費用は1割負担で約500円程度。月単位でお支払い。
③デイサービスで入浴サービスを受ける。リハビリに行くケースが多いので、一緒に入浴サービスを受けるとよいです。費用は1回50円程度が通常の利用料金に加算されます。
※要支援の方は、デイサービスに通える日数が1~2日と少ないので、①と組み合わせることで入浴回数を週2~3回にすることができます。
圧迫骨折は治るのか
圧迫骨折後、長い入院ののち退院をしても、痛くてなかなか動けず、このまま動けなくなるのではないかと不安になるかもしれません。しかし、時間はかかりますが、元も生活に戻ることが出来ています。それを治ったと言っていいのかな?
そのかわり、もともとの骨粗しょう症の治療をしっかりと受け、しっかりと食べて、動いて、無理はせず過ごされています。
同時に上記のような生活改善をしなければ、圧迫骨折を繰り返しやすいようです。2度目3度目と言う方も珍しくありません。転んだりせずとも、寝ていただけなのに圧迫骨折していたってことも。
ご家族は、ヘルパーさんが出来ないことを。
ヘルパーさんが介護保険のルールの上で、できないことがありますので、そこを補ってあげるのがよいのではないでしょうか。
【できないこと】
- 買い物は嗜好品(酒、たばこ)、贅沢品の購入はできない。
- 要支援の方で買い物代行が出来ない地域にお住まいの方は、買い物そのものができません。
- 掃除支援は、使用している部屋しか掃除が出来ません。
- 一般的な掃除しかできません。ガラス拭きや換気扇の掃除など大掃除は出来ません。
- ペットのお世話、ペット関係の買い物も掃除もできません。
ちなみに、ヘルパーが出来ないことは、自費支援を利用すると言う手もあります。介護保険を使わない自費支援なので、高額になってきますので、上手に利用したいところです。
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