病院で告げられた「中等度認知症」。初期だと思っていた私の勘違い
先日の受診から一週間後。いよいよ、ドキドキの診断結果を聞きに病院へ行ってきました。
結果は、30点満点中「15点」(おそらく長谷川式)。
お医者様からは「中程度の認知症ですね」と告げられました。
小さな脳梗塞のあとが少しあるので、それも影響しているかもとのこと。
初期の段階なら、最近話題の新薬を試すこともできたけれど、中程度には使えないらしく……代わりに「ドネペジル」というお薬が処方されることになりました。
まずは3mgからスタートして、吐き気や食欲不振、興奮などの副作用がなければ5mgに増やしていくそうです。
ドネペジル(アリセプトなど)とは?
脳の中の神経伝達物質を増やし、認知症の進行を遅らせるためのお薬です。
- 主な効果
- 対象: アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症の進行を抑えます。
- 働き: 神経伝達物質(アセチルコリン)が壊れるのを防ぎ、脳の働きをサポートします。
- 目的: 記憶力や判断力の低下を緩やかにし、自分でできる日常生活を長く保ちます。
- 知っておくべきポイント
- 根本的な治療薬ではありません: 病気の原因自体を治すものではなく、あくまで「症状の進行を遅らせる」ための薬です。
- 効果には個人差があります: 人によって効き方が異なり、効果を実感しにくい場合もあります。
初期と思っていたのに……甘かった!
はっきり言って、「中程度」という言葉を聞いたときはけっこうショックでした。
だって、朝昼晩の食事は自分で用意して食べているし、お風呂も定期的に入る。洗濯や掃除もできているし、買い物だって、戸締りや火の始末、ゴミ出しまで完璧にこなしているんです。
「きっとまだ初期で、噂の新薬『レケンビ』が使えるかも……?」なんて、ちょっと期待していただけに、現実を突きつけられて「甘かったな」と痛感しました。
レケンビ(レカネマブ)とは?
アルツハイマー型認知症の原因そのものを取り除き、進行を遅らせる新しいお薬です。
- これまでの薬との違い
- 従来の薬: 症状を一時的に和らげる(対症療法)
- レケンビ: 原因物質を減らし、病気の進行スピードを緩やかにする(疾患修飾薬)
- どんな人に効果がある?
- 「アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)」または「軽度の認知症」の人。
- 脳内に原因物質(アミロイドベータ)がたまっていることが、検査で確認できた人。
- ※進行が進んでしまった場合には、効果が期待できません。
- 知っておくべきポイント
- 治療法: 2週に1回の点滴を継続します。
- 注意点: 脳のむくみや出血などの副作用が起きる可能性があり、定期的なMRI検査が必要です。また、治療を受けられる病院は限られています。
レケンビは画期的なお薬ですが、「治す」のではなく「進行を遅らせる」ものです。まずは医師の診断と詳しい検査が必要です。
唯一の救いと、これからの希望
それでも希望を持つとすれば、母は若い頃から「極度の緊張症」で、プレッシャーがかかると頭が真っ白になってしまうタイプだということです。
そんな緊張する場面を極力避けて生きてきた人だから、先日の包括支援センターでも、矢継ぎ早の質問にパニックになって答えられなかったんだと思います。
家に帰ってリラックスしているときの私の質問には普通に答えられるんだから。
それを裏付けるように、診察室で先生が「お話しした感じは、このテストの点数ほど悪い感じはしないですね」と言ってくれたのが、私にとってなによりの救いであり希望でした。
そして、3ヶ月後にもう一度テストをしてみることになりました。
午後は怒涛の「認定調査」!
午前中に病院を終えたと思ったら、休む暇もなく午後は介護保険の認定調査です!
遠方に住んでいるとなかなか頻繁には帰ってこられないので、スケジュールはどうしてもこうやって1日に詰め込みがちになります。
(ちなみに病院のあとはかかりつけ薬局に寄って、ドネペジルと定期薬をまとめて一包化してもらい、翌日は耳鼻科と買い出しというハードスケジュール!)
やってきた調査員さんは、とても物腰の柔らかい女性の方でした。
リビングに通して、まずは介護保険についての丁寧な説明。
そこから質問が始まるのですが、それがもう、ものすごーーく優しい話し方と丁寧な笑顔! 母はすっかりリラックスして、自然に質問のペースへと導かれていきました。
「すごいなぁ」と、横で聞いていて思わず感心してしまいました。
途中、母の認知面の状態を確認するために、簡単なテストが挟まります。
調査員さんが、イラストの「指」、実物の「ペン」、実物の「時計」を一つひとつゆっくり見せながら、あとで思い出せるように「指・ペン・時計」と母と一緒に声に出して繰り返させます。
そして、また何気ない質問の会話に戻るという流れです。
さらに、身体的な確認として「ベッドからの起き上がり方や寝返りは打てるか」を実際に寝室で見せてもらうことに。
ドキッとしたものの、寝室は綺麗に片付いていたので「お母さん、えらい!」と心の中で拍手喝采でした。
すっかり忘れたころにやってきた「あのテスト」
そして、すっかり会話が盛り上がって忘れたころに、あのテストの回収がやってきました。
調査員さん:「指とペン、あと最後の一つは何でしたか?」
母:「えっ……となんやったっけ、えっと、えっと……」
しばらく、いや、かなり真剣に考え込んだあと、
母:「わかりません……」
正直、横で見ている私は「なるほど、これが現実か……」と目の前ではっきりと見せつけられたような気持ちになりました。
でも、調査員さんがすかさず実物の「時計」を見せると、
母:「あーーっ! 時計、時計! そうね、時計やったね!」と、パッと笑顔を咲かせて思い出したのです。
調査員さん:「実物を見て思い出せたんですね、よかったです!」
私もその言葉に、すーっと肩の力が抜けてホッとしました。
そんなこんなで、終始おだやかな空気のまま1時間の認定調査は無事に終了。
さて、ここからいよいよ審査が始まります。
審査が終わると、水色の封筒で介護保険証が送られてきます。
介護保険証に書いてある介護度は何なのか…
私の勝手な予想では、身体はまだまだ元気だし、
「要支援1か、よくて要支援2くらいが取れたらいいな」と思っているのですが、さてどうなることやら……!

